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東京スター上場廃止 

布施 太郎記者

 [東京 10日 ロイター] 東京スター銀行(8384.T: 株価, ニュース, レポート)に対する投資ファンド、アドバンテッジ・パートナーズ(AP)の株式公開買付(TOB)が7日成立した。これにより、東京スター銀は今夏にも上場廃止になる。

 2005年の上場以来、市場で取引されていた期間はわずか3年弱。市場関係者からは、今回のディールについてファンドによる企業転がしで、市場のモラルに反するのではないかとの指摘も出ている。

 <上場廃止か否かは、ファンドの都合>

 「法令的には問題はない。しかし、モラルの問題は残る」――。金融庁幹部は、今回の上場廃止の経緯をこう評価する。

 同銀の筆頭株主は、米投資ファンドのローンスター。破たんした旧東京相和銀行を2001年に400億円で買収し、2005年10月25日に東証1部へ上場させた。ローンスターは約30%の株式を約830億円で売却し、得た利益は約700億円。初値は41万5000円となり、公開価格43万円を3%下回った。主幹事だった日興シティグループ証券には「ローンスターに儲けさせるために、公開価格を割高に設定した」(大手証券幹部)との批判が浴びせられた。

 今回のTOBは、ローンスターが上場時に売り残した約68%を売却するためのものだ。上場以降、この持ち分売却を狙っていたローンスターは昨年、2回の入札を実施。関係者によると最終入札に残ったのは米投資ファンドのTPGと外資系投資ファンドのRHJインターナショナル(旧リップルウッド)、それにAPの3陣営。結局、1株42万円のTOB価格を提示したAPが競り勝った。

 APはその後、TOB価格を1株36万円に引き下げたが、ローンスターは今回のTOB応募で売却代金1700億円を得て、1400億円の利益を手に入れた計算になる。その代償が、東京スターの非上場化というわけだ。ローンスターのアドバイザーを務めたクレディ・スイス証券・M&A統括本部長の小谷野薫氏は「非常にクリエイティブなディールだった」と自賛するが、国内投信会社のあるファンドマネージャーは「東京スター銀はファンドの都合で上場されて、ファンドの都合で上場廃止になった」と解説する。中には「こういうのを企業転がしと言うのではないか」(大手銀行運用担当幹部)との指摘さえ出ている。

 しかも、TOB価格は公開価格どころか、初値も下回った。「東京スター銀株価は30万円台でも割高」(外資系証券幹部)との見方もあるが、「銀行株だからと長期投資のつもりで買った個人投資家もいた。損切りを余儀なくされた人もいるだろう」と先のファンドマネージャーは言う。

 冒頭の金融庁幹部は「日本のマーケットには少数株主の利益をどう守るのかという考えが希薄だ。今回の一件は、ファンドも含めた法人の支配株主による横暴の一例だ」と批判する。

 <東京スター銀、5年後には再上場の可能性も>

 「機動的かつ効率的な意思決定を果たすためには、ガバナンスを一本化する必要がある。その結果としての非上場化だ」――。TOBを発表した記者会見で、APのリチャード・フォルソム代表はこう主張した。ただ、APの和田千弘マネジャーは「上場期間が短いと感じる人がいるのは事実。内部でも相当に議論を尽くした」と打ち明ける。

 東京スターと同様に破たん銀行から上場を果たした新生銀行(8303.T: 株価, ニュース, レポート)。昨年、主要株主の1つ、米系投資会社JCフラワーズが、TOBと出資により保有株式を積み増し、発行済み株式数の約3分の1を取得した。同行関係者によると、フラワーズが公的資金を除く株式を取得し、MBO形式でいったん非上場化する案もあったが、「せっかく再生を果たしてきているのに、マネーゲームとの批判を受けかねない」(同関係者)との意見も出て、見送られた。APや東京スター銀が決めた方向性とは逆の決断をしたことになる。

 APが東京スター銀のエグジット(投資回収)を図るのは3―5年後になるとみられるが、その時の手法の1つが再上場だ。APの和田マネジャーは「そういう考え方も選択肢の1つとして、否定するものではない」と語る。

 ただ、市場には「ファンドの都合で非上場化した東京スターが、しばらくしたらファンドのエグジットのために再上場する。もはや笑い話にもならない」(証券アナリスト)という冷めた見方もある。

 (ロイター日本語ニュース 編集:田巻 一彦)

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[ 2008/08/17 17:50 ] 未分類 | トラックバック(-) | コメント(-)
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